le journal des papillons
ラ・レーヴ・デ・パピヨン』の徒然日誌

距離、


なんてこと・・


暗いお顔のアルマンさんと
泣き顔のルーシーに付き添われて
お部屋から出てきたのは


・・表情をなくしたミシェル様・・


そのまま自室に入られたきり、
その後 ミシェル様のお顔を見たものは
誰もいません。


ことの次第は、緊急の召集で
アルマンさんから伝えられました。



レオ様のお母様の具合が
あまりによろしくないこと・・


故郷をはなれることも叶わず
ほかに身寄りもないこと・・


この状況下では、ミシェル様を
しあわせにすることも出来ないと
身を引かれたこと・・


そして


御婚約を、正式に破棄されたこと・・・・



・・ミック様にも、わたし達とは別に

長い時間をかけてお話された様です・・



もちろんミック様はすぐに
ミシェル様のお部屋の前へ
駆けつけられました。

けれど、お返事はなく

お食事も今日は一日
まったくとられませんでした・・


いままで、どんなことがあっても
ミック様のことだけは
けっして離さなかったミシェル様。


はじめて拒絶されたミック様も

相当ご傷心のようです・・



・・レオ様、どうしてですか?

必ず戻ってくると
約束されたじゃないですか・・


どうしようもない理由を
わかってはいるけれど、
この不安はどうしたらいいのでしょうか?



窓の外では、しずかに雨が降り出しました・・


 
 
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新月の夜の訪問


リビングの暖炉の火の確認。
冬の間の、一日の最後のお仕事です。

きちんと消火されていることを確認し
ふと空の方を見上げると、

今日は今年最初の新月です。


明日はいよいよミシェル様・レオ様が
結婚式でお召しになる衣装を選びに
リリィ・テイラーへと出立されます。


ミシェル様とレオ様、
ミック様や、パピヨンのみんなのことを想って

新月に、これからの変わらない
幸せをお祈りします。


・・どうかこの幸せが続きますように・・


今晩は、なにかが起きそうな予感・・
胸騒ぎがするんです・・


こんな晴れやかな火に、そんなことを
考えてはいけないかもしれないけれど・・


・・あら?

玄関の方から、ドアを強く、そして短い間隔で
ノックする音が聞こえます。

こんな夜に、どなたかしら・・?

少し、不安が胸をよぎります。
  
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ミルクレープの報復


ああ!
もう大変!!

ルドロウからルゥお嬢様が来てからというもの、
お部屋のお掃除はいつもの倍
時間のかかるものになりました。


だって、ルゥお嬢様ったら

着替えたお洋服は
端からそのままにしていかれるし、

お庭の中を 本当に自由気ままに散策されるから
ドレスにたくさんの葉っぱや、時には毛虫まで
お屋敷の中へ連れ込んできたりして・・!


一度、ホールの吹き抜けからの水バケツ攻撃を
経験してからは、色々と警戒することを覚えたのですが

あのお二人には やはり手を焼かされます。



「アン!!!」


ベランダの拭き掃除をする手を止め 振り返ると
そこに居たのは、目に涙をためたルーシー


一体どうしたの?!


「どうしようアン!
 わたし・・ミック様のおやつを食べちゃったみたいなの!!」

「きっとミック様、とってもお怒りになられるわ!」


ああ・・なんてこと!

でも、と とりあえず言い出さなければ
誰にもわからないんじゃないかしら・・・?

ね!誰にも言っちゃだめよ!
きっとミック様だって、お夕飯の時間になれば忘れるわよ・・!



うまい解決策が見つからずに
涙目のルーシーと二人でオロオロしていると・・


ポタッ。


・・?
あら 雨かしら・・?
とりあえず、お部屋に戻らないと・・



と思ったその瞬間でした。



このベランダの真上が
ミック様のお部屋だったということ、


頭上の階のベランダから伸びている
少し華奢な腕が
なみなみ水の入ったバケツを

今にもひっくり返そうとしているのに気がついたのは・・・
 
 
 
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シナモンティーを・・


先日、レオナルド様がラ・レーヴ・デ・パピヨンを訪れました。

しかも、何の前触れもなく突然・・


こんなことは今まで一度もなかったので
使用人一同、驚きを隠せませんでした。


ミシェル様に会いにいらっしゃったのかと思ったら
今回はどうやらミック様に御用がおありのご様子。


長い間、お部屋に籠って
お二人でお話をされていたようです。


何のお話だったのかしら・・



何か疲れちゃった・・アン、お茶を淹れて
今日はシナモンティーがいいな




そう言って微笑んだミック様の笑顔が
いつもと違って大人びて見えたのは
私の気のせいなのでしょうか?
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素敵な報告


窓から差し込む眩い程の光に照らされて輝く
透き通るような白い肌―


今日のミシェル様はいつにも増して美しく
微笑んでいらっしゃいます。


その素敵な笑顔の訳―


今朝アルマンさんから使用人全員に
報告がありました。



ミシェル様がご婚約なされたのです。


お相手は、ルドロウ・キャッスルに住まう従兄弟の
レオナルド様。


レオナルド様は眉目秀麗で
まるで童話の中から抜け出してきた
王子様のよう。


もちろん、メイド達の間でも噂になっていました。


ミシェル様とレオナルド様・・・

絵に描いたような素敵なお二人です。




いつか、私にもあんな素敵な王子様が
あらわれるのかしら?
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おかえりなさい。


アルマンさんがお戻りになりました!


いつも眉間に皺を寄せ難しい顔ばかりしている
アルマンさんですが・・

不思議ですね。
不在だと、こんなに寂しいなんて。


久しぶりにそのお顔を拝見したら
なんだか、思わず涙がこぼれそうになりました。


やっぱり、アルマンさんは
ラ・レーヴ・デ・パピヨンになくてはならない人!




でないと、あの小悪魔・・・いえ、ミック坊ちゃまを
誰が抑制するんですか!!


聞いてください、アルマンさん!
ミック坊ちゃまったら・・!!
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