le journal des papillons
ラ・レーヴ・デ・パピヨン』の徒然日誌

手紙


郵便受けではなく
直接おつかいの方が丁重に届けられた封筒。

たまたまお出迎えしたわたしに、
アルマンさんとミシェル様に
至急わたしてほしいと頼まれました。


表をみると、

<Leonard Stephen Howell>...

レオ様からのお手紙!


きっとミシェル様よろこばれます!
はやくお届けしなくっちゃ!

あれっ?でも...アルマンさんにまで?


とりあえず、言われたとおりに
すぐにお二人を探しに向かいました。
以前の招待状の件があるので、
まずはアルマンさんから...


「アルマンさん!レオ様から、至急のお手紙が届きました」

ぱっと書類から顔をあげたアルマンさんは
その場で封をあけ、すべてを読まないうちに

「ルーシー、ミシェル様を 至急ここへ」

と...。

「は、はい、かしこまりました」
アルマンさんの表情が曇っているのをみて
自分の声がふるえているのを感じました。


「ミシェル様には...
 
 手紙のことも、なにも伝えずにお連れしなさい」


...え.....いったい 何が.....?


何も用件を伝えないわたしに首をかしげながら
アルマンさんのお部屋に入ったミシェル様...。


アルマンさんの顔を一目みて
なにかを悟ったのでしょうか

部屋を出て行くわたしを
不安そうなお顔で引き止めました。

「ルーシー、ここに居てちょうだい。

 アルマン、いいかしら?」


わたしが目でアルマンさんに尋ねると
アルマンさんがしずかに頷きました。


ミシェル様に椅子をご用意し

ドアの前にもどり姿勢を正すと、

アルマンさんがしずかに手紙の件を話し出しました―

 
 

「ミシェル様...

 先ほど、レオナルド様より
 わたくしとミシェル様宛に手紙が参りました。」
 
 
 
 
 
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いってらっしゃいませ!


いよいよミシェル様とミック様が
リリィ・テイラーのパーティーへと
ご出立されました!


ミック様ったら
アルマンさんがご一緒なのが
少し不服だったようだけれど...

お見送りに出たわたしの顔を見ては
やけにニコニコなさって。

「留守の間は頼んだよっ!」

なーんて、とってもご機嫌で出発されました。


久々に晴れやかなお2人の顔をみた気がします!


.......


やけにニコニコされたあの笑顔が
ちょっぴり嫌な予感もしたんですけど...

...いえいえ、きっと久しぶりに
お2人揃って出かけられるから!

きっと、ご機嫌なだけだったんですよね...。

そうですよね...。


.....うん、きっとそうです.....。



さてっ!

今日からはいたずら王子様も
パピヨンの寡黙な司令塔さんも
しばらくお留守です!

私たちメイドがしっかりと館を守らなくっちゃ...


って、ああ、エミリーさん お疲れさまですっ!

ミック様なら先ほど出かけられましたよ!


...え?背中?

何か張ってあるって.......



<Traps works without any days off!>

(いたずら年中無休!)
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手紙の行き着いた先


はぁ.....。

アルマンさんに報告するのが
ためらわれます。

ルゥ様、レオ様宛のお手紙を紛失してしまったこと...!!!

でも、どうしてなのかしら?!
目をはなしたのは、一瞬だったはず!
これを神隠し、っていうんでしょうか?!


コンコン、

「アルマンさん...失礼してもよろしいでしょうか?」

「ルーシーですか?どうぞ、入りなさい」


びくびくしながらアルマンさんに事の次第を報告します。


―今朝、ルドロウからお手紙がきていたこと。
―リリィ・テイラーからのものだったこと、
―ルゥ様・レオ様宛のものだったこと
―そして...そのお手紙を、紛失してしまったこと!
 

話の内容を聞いたアルマンさん、
さすがのアルマンさんも穏やかではありません。

「...ルーシー...あなたは.....」

アルマンさんが口を開き、私がギュッと目を閉じかけたその瞬間、


バタンッ!!!!!


「アルマン〜!

 僕に内緒で姉さまとパーティーに行こうとしたって、
 そうはいかないんだからっ!

 いいもの見つけたんだ!
 
 ホラ、コレ。招待状!ちょうど二人分なんだ♪

 もう僕と姉さまの分の名前を書いて、
 リリィに出席の連絡を出しちゃったからね!!

 反対したって、ムダなんからっ!!!」



私は、まっすぐに「きをつけ」をした状態のまま
アルマンさんの怒りの温度が静かに上昇しているのを
ただただ黙って見ているしかありませんでした――――
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大変です!!!


朝の郵便物をチェックしていたら、
ルドロウ・キャッスルのアイリスさんから
ルゥお嬢様とレオ様宛のお手紙を発見しました!

どうやら転送されてきたお手紙のようで
もともとの送り主は、

リリィ・オーガスタ・テイラー様...

あら??

あの、ファッションブランドの???


きっと、まだお二人がこちらにいらっしゃった頃
アイリスさんが気を利かせて
こちらに送ってくださったのでしょう。

これは大変ですっ!

手早に玄関そうじだけを済ませて
アルマンさんにこのお手紙をお届けしないと...!


ササッ!

ササササッ!


テキパキ、テキパキ...と。


...ふぅ。
よし、さあ急いでアルマンさんに...


.......

あら?
さっきまでここに置いておいた手紙が...


ない


ない
ないっ!!!



.....どうしましょう.....!!!
 
 
 
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お待ちしております!


ああ、よかった。

アルマンさんが外出からいつの間にか
戻ってこられていたので、そっと
ミック様の様子を伺ったら...

「大丈夫ですよ」

とのこと。
よかった。一安心...。
でも、どこに行ってらしたんでしょうか?


一瞬、窓が開けっ放しで
誰もいない部屋にはびっくりしてしまったけれど...
その話をしたら、

「なんてこと考えるのよ!」

って リサに怒られちゃいました...。

そうですよね。


ずっとこのまま、なんて
あるはずがありません!


家政婦のセシリアさんも
小間使いのエミリーさんも
ミック様のおやつオーダーがいつきても良いいようにと
万全の態勢でお待ちしてますよ!


―みんなみんな
ミック様をいつでも待っておりますから。



ミック様がいつ いたずら王子様に戻られてもいいように
わたしも臨戦態勢を整えておかなくっちゃ!
 
まずはお部屋のそうじから...っと。
 
 
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ある日の午後


... カタカタカタカタカタ ...

今日もまたミック様の元へとお茶を運ぶわたし。
いつも、緊張のひとときです。


コン コン.

「失礼いたします、ミック様...?」

「.......」

お部屋をノックしましたが、お返事がありません。

お行儀が悪いと知りながらも、心配でドアに耳をつけると...
窓から風の入る音がします!

ハッとして、まさか、いえそんな と思いつつ
「失礼します!」と思い切ってドアを開けると、

開きっぱなしの窓に、
太く編まれたロープがぶらり。


.....おさんぽに出かけられたのですね。


よかった。

一瞬の緊張に疲弊して、しばらくそのまま
窓から空を眺めていると...

あ...

二匹の蝶が部屋へ舞い込んできました。

比較的暖かなラ・レーヴ・デ・パピヨンでも
この季節に蝶を見るのは珍しいことです。


蝶は仲よさそうに部屋を一周舞うと、

やがてまた空へと飛んでいきました...。
 
 
 
 
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bride dream


お年とりのパーティーには顔をだしたミック様、

そのときばかりは少しだけ
元気を取り戻されたようで

ほっとしました...。


今日はメイド長のローラさんが
ミシェル様の出立の準備をしているようです。


いよいよウェディング・ドレスですか...!


...わぁ...

想像しただけでうっとりしてしまいます...

こんな私だって、純白のドレスは
やっぱり憧れなんですっ!


色白なミシェル様だったら
きっとどんなドレスもぴったりのはず。


パピヨンのメイド服のような、
ふわふわに広がったスカートも素敵ですが...

手足の短い私とちがって、
スタイルのいいミシェル様だったら
優雅なトレーンのエンパイア・ドレスも似合いそう!


ミシェル様とレオ様が向かわれる
ファッション・ブランド
<リリィ・テイラー>...。

いったいどんな所なんでしょう?


そんな素敵なお洋服に囲まれてお仕事できたら、

毎日きっとワクワクするのでしょうね!!
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confetti


メイド長のローラさんに言われて

ミック様のお部屋まで
お茶菓子を届けることになったのですが...


... カタカタカタカタカタ ...

きっ、緊張でトレイを持つ手が震えます...!


アルマンさんから「全員集合」の号令がかかったときは
私はその本当の意味がわからずにいたのですが...

あれは、アルマンさん式の
ミック様への嗜めだったんですね!
さすが、アルマンさんです...!


それで

ミック様のいたずらは下火になって

ミック様は元気がなくなって

今は 私がミック様にお茶を...


!!!!!

だっ、だめです
本当に緊張します.....


「どんな罠が仕掛けられているんだろう」
って疑いながら、恐る恐るミック様の部屋に向かうときよりも
何倍も
何十倍も
いま、緊張しています。

昨日は夕食にもいらっしゃらなかったミック様。
全然別の方になってしまったようで...

元気のないミック様なんて、ミック様じゃないです.....!


ミック様、今日はクリスマスですよ!


―今日は夕食に顔を出していただけますように。

おやつの時間にニーナから分けてもらった金平糖を
ポケットから探し出し、運んでいるお茶の受け皿に
なかよく3粒揃えてのせました。

可憐なピンクと
誠実そうなブルー、
それから元気な黄色。


ミック様、この3つの色はね.....


元気のでるおまじないです!
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どうしよう!!!


わたしが ちょっとした出来心でつまんでしまった
キッチンのミルクレープ.....

どうやら、ミック様のものだったようです!


さっき、ニーナと木陰で一休みしていたら
ミック様が

「ねぇ、さっきキッチンで
 僕のミルクレープ見なかった?」

って.....


大変!!!

ああ、どうしましょう!!!!


ミック様のあの純粋な青い目...
言い出せませんでした。

ごめんなさいごめんなさいごめんなさい。


でも、申し訳ない気持ちからだけではなくて
どうしても”報復”が怖くて、
言い出せなくて.....

あああ、ミック様のものだと知っていたら
絶対に手は出さなかったのに!

まさかミック様がおやつを残されるなんて。
いいえ、今思えば 後で食べようと思っていたのかも!!


どうしましょう。


ローラさんに、相談してみようかな...
でも、きっと叱られてしまうだろうなぁ...


そうだ、まずはアンに相談してみよう!
 
 
さっき、一階のベランダに居たはず...!
 
 
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たまには...


朝。

ランドリーで洗濯物をしようとしたところに、
洗剤のシャワーを浴びました。

気をつけてはいたのですが、頭上は死角でした。


お昼。

お食事の支度をしようとしたら、
キッチンの床に 絶妙な位置、絶妙な量の油が...

踵がツルンとすべったときに背筋を走ったふしぎな悪寒と
しりもちをついたときの激痛、わすれません。


午後。

大広間のお花を取り替えようとしたところ、
大量の毛虫さんにお会いました。
花瓶自体には異常がなかったので、油断してました。

その瞬間 花瓶はわたしの手を滑り.....
ローラさんから、きつくお叱りの言葉を受けました。




はぁ.......
こんな日が、いったいあと何日続くんでしょうか?

<あのお二人>が

眠りにつく寸前まで、

もう気が気じゃないんですっ!!!



ルドロウ・キャッスルのメイドさん達って
本当に凄いなぁ...。
尊敬しちゃいます.....。

あ、なんだか目眩が...。

キッチンで、冷たいお水でも
もらってこようかなぁ。





あれ?

誰かのミルクレープ、ずっと置きっぱなしのまま...

.......


こんなに頑張っているんだから、たまにはちょっとぐらい...

いいですよね!
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