le journal des papillons
ラ・レーヴ・デ・パピヨン』の徒然日誌

王子様のご帰館


おかえりなさいませ、ミック様。

カレッジから頻繁に手紙を出されていて、様子はうかがっていましたが
久し振りにお会いしたミック様は、随分と大きくなられたように感じました。
みんなで嬉しく思いました。
でも、多分一番喜んでいたのはアルマンさんだと思います。

だから…
この前アルマンさんの執務室から、ミック様がこっそり出てきたのを
見かけてしまったことは、黙っておきましょう。


ミック様の帰省に合わせて開かれることになったパーティ。
さぁ!張り切って準備しなくちゃ!

厨房からはセシリアさんの焼くクレープの香りが漂い、
どんなお料理が並ぶのか、今から楽しみだわ。

たくさんの方がいらっしゃるとお聞きしたので、
食器も、シルバーも、テーブルクロスも、たくさん用意しなくては。


準備に追われているところへ、リリィ・テイラーから荷物が届きました。
ミシェル様やミック様のお洋服ではないようだけれど…
え?
メイド服が2着も…?
新しいメイドが入るのかしら?
エミリー * comments(0) * trackbacks(0)
新しい扉


再び 静かになった お屋敷。
しん、と静まり返った空気のなかに居ると
ふいに物思いに耽ってしまいがちです。
メイド達もみな、パピヨンの行く末…
ミック様とミシェル様のことを案じて、
それぞれに思いを巡らせているよう…


この数ヶ月の間…
めまぐるしく 色々なことがありました。

レオ様、ミシェル様のこと…
ご婚約の破談のこと…


あまりにも急展開すぎて
戸惑うメイド達も多い中――

ミック坊ちゃま…いえ、ミック様は
きちんと、ご自分とミシェル様のことを考えていました。

時折遠くを見つめるその横顔が
いつの間にかとても大人びていたことに
私ははっとしました。


先日アルマンさんより全使用人に明かされたこと。

それは、このラ・レーヴ・デ・パピヨンを離れ、
ミック様お一人で、全寮制のカレッジへ進まれる
という驚きの内容でした。

しかもそれは、ミック様たってのご希望とのこと…


旅立ちを決意されたミック様。
私達は、そのお気持ちを大切にして差し上げなくては。

私だって、ミシェル様の今のご様子を見ると
心が痛むわ。
ミック様まで傍に居なくなったらどうなるか…
とても心配よ。

でも…こんな時だからこそ
ミック様がせっかく決断されたことを
私達が邪魔してはいけないと思うの。

そして、ミック様が前に進むことで
ミシェル様もきっと元気になってくださると思うの…



「私も、そう思います」
私の話を聞いていたニーナが、立ち上がって言いました。

「私達は、ミック様が安心してここを離れられるように、頑張りましょう」

ええ。
私達の願いはきっとみんな同じ。

どうか、ミック様とミシェル様が幸せでありますように。
エミリー * comments(0) * trackbacks(0)
お手紙


ルーシーが泣きそうな顔で何かを探していましたので声をかけると、
大切な郵便物をなくしてしまったそう。
どうやらルドロウ・キャッスルより
レオ様、ルゥお嬢様宛てに送られたお手紙のようです。

大切な郵便物をなくしてしまうなんて…
ルーシーのそそっかしさも、度が過ぎると困ったものです。

「そんなに焦らないで。
 大丈夫、アルマンさんにきちんとお伝えして探しましょう。
 私も手伝いますよ。」

…とは言ったものの…

時既に遅し、でした。
結局そのお手紙は、いたずら坊ちゃまの手の中に
しっかりと握られていました。…はぁ…。


そして…
お手紙と言えば…ミシェル様。
ルドロウ・キャッスルへお戻りになったレオ様から
お手紙が届いたそうです。

そのお手紙を受け取った後のミシェル様…
ますます元気のないご様子。

ミシェル様、元気を出して下さい。
私達、ミシェル様の笑顔がとても好きですわ。


華やかな蝶のお屋敷は…
今はひっそり静まり返っています。
寒い冬を越して、美しい蝶が飛び交うのには
まだ しばらく時間がかかりそうですね…。


エミリー * comments(0) * trackbacks(0)
お祈りしましょう


ルドロウ・キャッスルへと戻られたレオ様とルゥ様。
今頃はお屋敷に着いたころでしょうか?

急なことで…私やメイド達にも不安が募ります。
でも、一番不安なのはもちろんミシェル様でしょう。
あれからずっと窓の外の方を見つめてらっしゃいます。

レオ様は、しばらく母上様のご実家で看病されるのだそうです。
なんとか早く快方に向かうと良いですわね。


リリィ・テイラーへとお出かけになる準備が
また早いうちに必要になること…
ミシェル様に、また 曇りなく
微笑んでいただけるようになること…

そう遠い約束とならないことを祈ります。


レオ様のお母様の容態が、はやく良くなりますように。
神様にお祈りいたしましょう。
エミリー * comments(0) * trackbacks(0)
きっと大丈夫


もうすぐリリィ・テイラーへと
ウェディングドレスのご相談にお出掛けになるミシェル様とレオ様。
先日の招待状のことが、ちらりと頭を過ぎります。
アルマンさん…ミシェル様にはお話ししたのかしら…?


さっきルーシーが何となくそわそわしていたので、
理由を聞いてみたら
「ミック様にお茶をお持ちしたら、お部屋にいらっしゃらなかったんです」
心配になってアルマンさんに相談したら、
アルマンさんも出掛けてしまったとか。

大丈夫よ、ルーシー。
ずーっとお部屋に籠もっていらしたミック様が
とうとう動いたのよ。
きっと何か思うことがあったんじゃないかしら…?

だから私達は、お二人が帰ってきたら笑顔でお出迎えしましょう。
お帰りなさいませ、ミック様。
今日のスウィーツは、ミック様のお好きなものばかりですよ。
エミリー * comments(0) * trackbacks(0)
この郵便は…?


大掃除が順調に進んでいます。
何だか順調すぎて拍子抜けしてしまいそうなくらい。

元気のないミック坊ちゃまには申し訳ないけれど…
こんな風に大掃除が順調に終わるのは
ミック坊ちゃまのいたずらが無いお陰です。
今のうちに隅々まで綺麗にお掃除しちゃいましょう。


お部屋の掃除も終わり、
今夜のテーブルを飾るお花を、庭師さんからもらってこようと
お庭に出ると、
サラが郵便物を受け取っていました。

私も一緒になって郵便物を眺めていると…
あら。可愛らしい封筒。
差出人は、リリィ・オーガスタ・テイラー様。
ミシェル様宛てだわ。
パーティの招待状か何かかしら?

これがもし、パーティの招待状だとしたら…
ミック坊ちゃまのお耳に入ったら大変!
こっそりアルマンさんに相談しなくては…
エミリー * comments(0) * trackbacks(0)
スウィーツの魔法


セシリアさんのお手伝いでキッチンに呼ばれました。
ミック坊ちゃまの好きなモンブランを作りましょう♪

たくさんの栗の処理は大変です。
蒸しあがった栗をひとつひとつ中身を繰り抜いて、裏ごして…
美味しいスウィーツを作るのって、大変なんですね。

見事に出来上がった、セシリアさん特製の
絶品のマロンクリームをたっぷり絞って出来上がり。
ティータイムが待ち遠しいわ。

「ミック坊ちゃまは、午後のお勉強が終わらないとダメですよ」
セシリアさんの手腕か、モンブランの持つ魔力か…
ミック坊ちゃまは、おとなしくお部屋に戻りました。

いつもこんな風にすんなりいくと
いいんですけれど…

セシリアさん。
私、明日はカボチャのプリンがいいと思います。
それを聞いたセシリアさんは、にっこりと微笑んだだけでした。
エミリー * comments(0) * trackbacks(0)
メイド長からのお願い


われらがメイド長、ローラさんと、
ルドロウキャッスルのメイド長アイリスさんは
よく手紙をやりとりする仲のようです。

ルゥお嬢様とサディ坊ちゃまがいらした翌日、
アイリスさんから手紙が届きました。
「お二人をよろしくお願いします」という内容だったそうですが…
特にルゥお嬢様のことを心配されているようでした。

「みんなもよろしくね♪」
と、ローラさんにお願いされてしまいました。
アイリスさんの心配が、杞憂に終われば…と思っていたのですが、
どうやら王子様はそんな期待を裏切らないようです。

庭をお散歩中のミシェル様とレオ様。
その様子を見ているミック様。
その後ろにルゥ様とサディ様。
…はっ。もしや…

どっ…どうしましょう!?
エミリー * comments(0) * trackbacks(0)
騎士達の決闘


ミック様とレオ様のお話は
どんな風に進んでいるのかしら…?

ルドロウ・キャッスルでも色々とお忙しいでしょうに、
思いの外、長く滞在されているレオ様。

アルマンさんは「心配ないよ」と言っているけれど…
ちょっとだけ、気になります。


午後のティータイムの紅茶をお持ちしたら、
テーブルの上にはトランプが散らばっていました。

カードゲームをしてらしたんですか?

「うん。ポーカーをね」

どうやら先程の勝負はミック様の勝ちのよう。
負けず嫌いな性格なのか、
それとも持ち前の勝負強さなのか…

レオ様が再戦を求めました。
真摯でまっすぐな視線。


騎士達の戦いに水をささないよう
もう失礼しましょう。
エミリー * comments(0) * trackbacks(0)
物語の始まりは…


昨年のハロウィンパーティにいらしてくださったレオナルド様。
レオ様が選んだ衣装はハートのエース。

その日、ハートのクィーンのドレスを身に纏い
出迎えられたミシェル様。

レオ様はまるで騎士のように凛々しく、
お二人が並ばれると、本当に素敵!と思ったのでした。


先日、ミシェル様とレオ様のご婚約の知らせを聞き、
メイド達皆で喜びました。
本当に、おめでとうございます。


そして、その知らせを聞いた時に、ふと思い当たったのでした。

少し前までのミック様の寂しそうなお顔は、
アルマンさんの留守のせいだけじゃなかったのね。

以前はルドロウ・キャッスルにも頻繁に遊びにいらしたり、
ご一緒にリリィ・テイラーのオープニングレセプションにもお出掛けになったりと、
ミック様は以前から、レオ様を本当のお兄様のように慕ってらしたのに…
大好きなお姉様とのご婚約は、やっぱりちょっと複雑なのでしょうね。


ミシェル様の幸せそうな笑顔を見ていると、
私達も幸せな気持ちになります。

パピヨンの皆で、盛大にお祝いしましょう!
エミリー * comments(0) * trackbacks(0)